禁煙と喫煙の間

タバコに関するあれこれ

2018-01-01から1年間の記事一覧

パイプにフィルターは必要か?

パイプにうまく火がつかないので、どこかおかしいのかと思って調べてみると、どうも金属のフィルターにヤニが付着して、空気の通りがわるくなっているのが原因らしい。このパイプを買ってからもう30年以上にもなるが、フィルターの掃除など一度もしたことが…

ピエール・ルイスのタバコ小説

半世紀ほど前まで、タバコ本や喫煙エッセイといえばきまって引用されるものに、ピエール・ルイスの「新しい快楽」という短篇がある。ためしに古本屋へ行って、その手の本を探してみるといい。どこかに必ずルイスの名前は出てくる。戦前のタバコ文学の代表的…

タバコの値上げについて思うこと

またタバコが値上りするという。まあめちゃくちゃな大幅値上げというわけではないので、喫煙者もしぶしぶ納得というところかな。私の思うのに、だいたい600円くらいまでならなんとかなりそうだ。しかし700円になると、たぶんあちこちから悲鳴が上がってくる…

パイプ煙草は燃やしつくすべきか?

前回紹介した由良流パイプ道では、とにかく燃やしつくすことに意義があるような書きぶりだった。そして、燃やしつくすにはパイプでないとダメだということだったが、そういうわけでもない。というのも、フィルター付きのタバコだってその気になれば燃やしつ…

由良君美のパイプ頌

英国のさる詩人の詩句に、おれはワイフとパイプを残して死ぬ。 どうかパイプを大事にしてくれ。というのがあるらしい。パイプというのは、ある種の人間にはそれほど大切なものなのだ。由良君美といえば、私にとっては輝かしい名前である。十年ほど前、四方田…

禁煙是非

タバコをやめてなにかいいことがあったか。私の場合、はっきりしているのは、そのぶんお金が浮いたことくらいだ。健康面では、たしかにやめた当初はなんとなく体も軽く、二、三歳は若返ったような気がしたが、文字どおり気がしただけで、じっさいはほとんど…

たばこ屋の娘

「たばこ娘」の評判をネットで探していたら、「たばこ屋の娘」というマンガがあることを発見した。作者は松本正彦という人。まったく知らない人だが、これもなにかの縁と注文して読んでみた。私は漠然とつげ義春の「古本と少女」みたいな話を期待していたん…

「たばこ娘」再読

日本のタバコ文学のなかでも屈指の名作だと思っていた源氏鶏太の「たばこ娘」。これを読み直してみたが、どうもあまりおもしろくない。もともとそう深みのある話でもないので、読めば読むほどその底の浅さが露呈するのか、とも考えたが、そればかりではない…

電子タバコ不要論

最近では電子タバコを吸ってる人をよく見かけるようになった。自分の周囲にもそういう人はちらほらいる。ふつうのタバコと並行して吸っていたのが、だんだん電子タバコのほうに重点が移動して、いまではもっぱらそっちばかり、という人もいる。おそらくかつ…

夢の中の喫煙

喫煙者でも禁煙者でもない、その中間を目指すという私の意図は、まったくもって実現がむつかしいことに気がついた。タバコというのは、吸うか吸わないかのどちらかなので、その中間なんてものはないのではないか。そう思うようになった。じっさいのところ、…

citariusの異常な愛情または私は如何にしてタバコをやめ、パイプを愛するようになったか

2016年10月23日に書いた日記の再録。某所にあげていたが、どうも場違いのようなのでこっちに移すことにした。 * * * タバコを吸わなくなってはや4ヶ月が経った。うむ、いい感じですね。なにがいいかって、タバコの支配を徐々に脱しつつあるのが実感でき…